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ネコフリークス大学Neko Freaks University
講座033第4回 / 全5回

爪とぎポストは「どこに置くか」が肝心

爪とぎポストの設置場所が、爪とぎの向かう先にどう関連していたかを紹介します。「使われない爪とぎポスト」が生まれる理由も整理します。

いち教授
いち教授
講座033

導入会話

マロン学長「うちにも爪とぎポスト置いてあるんだけど、なんだかあまり使ってもらえてない気がするんだよね。」

いち教授「実は、この研究でもまさにその点が調べられているんだ。置き場所と使われ方の数字を見ていこう。」

この回でわかること

  • 爪とぎポストが同室にある割合は、強い群のほうが高かった
  • 用意した用品を使わない猫は、強い群で多かった
  • あちこちで爪とぎをする猫は、強い群で多かった

「爪とぎポストを買ったのに使わない」問題

この研究では、爪とぎポストの設置場所が、猫がどこで爪とぎをするかに関連していることが示されています。爪とぎポストが、実際に爪とぎの問題が起きている部屋と同じ部屋に置かれている割合は、弱い爪とぎ群で65.7%、強い爪とぎ群で74.7%でした。

マロン学長「同じ部屋に置いてあっても、強い爪とぎ群の方が多いってことは、場所だけじゃ解決しないってこと?」

いち教授「そうだね。場所だけがすべてではないけど、重要な要素の一つではあるんだ。もう一つのデータも見てみよう。」

この数字は少し読み方に注意がいります。強い爪とぎをする猫の飼い主ほど、困っている場所にポストを置いている、という順序かもしれません。それでも爪とぎが強いなら、置き場所だけでは足りていないことになります。論文は、猫の爪とぎは社会的に意味のある場所で起きやすく、その猫の縄張りやマーキングの動線に合った位置が必要だと述べています。

用意した爪とぎポストが「使われない」割合

提供された爪とぎ用品を使わない猫の割合は、弱い爪とぎ群で25.2%、強い爪とぎ群で37.0%でした。強い爪とぎを示す猫ほど、用意された爪とぎポストが使われていない傾向があったのです。

一方で、用品が「いつでも使える状態にあるか」については、弱い群で95.3%、強い群で97.8%と、どちらもほとんどの家庭が「はい」と答えています。参加条件として用品を持っていることが求められていたので、当然の結果ではあります。置いてあるかどうかではなく、猫がそれを選ぶかどうかが分かれ目だった、ということです。

マロン学長「用意しただけじゃダメで、猫が『使いたくなる』場所や種類を選ぶことが大事なんだね。」

いち教授「その通り。猫がよく過ごす場所や、実際に爪とぎをしている場所の近くに設置することが、対象を適切な場所へ誘導するのに役立つ可能性があるんだよ。」

いろいろな場所で爪とぎをする猫は要注意

「いろいろな場所で爪とぎをする」猫の割合は、弱い爪とぎ群で32.1%、強い爪とぎ群で57.9%でした。爪とぎの対象が特定の場所に定まらず、あちこちに広がっている場合、より強い爪とぎ行動を示している可能性があることがわかります。

逆に、ソファだけ、椅子だけ、カーペットだけ、といった一か所に決まっている猫は、弱い群のほうに多くいました。ソファだけで爪とぎをする猫は、弱い群で32.4%、強い群で26.7%です。場所が一か所に決まっている猫なら、その場所のすぐそばに好みの素材の用品を置く、という対策が立てやすくなります。

あちこちで爪とぎをする猫の場合、一つの用品を一か所に置くだけでは追いつかないかもしれません。動線上の複数の場所、素材や向き(縦・横)の違う用品を組み合わせて試す余地があります。

今日からできること

  • 猫が実際に爪とぎをしている場所を書き出し、用品がその「すぐそば」にあるかを見る
  • 使われていない用品は、場所・素材・向きのどれかを変えて試す
  • 爪とぎ場所が複数あるなら、用品も複数の場所に分けて置く

まとめ会話

マロン学長「うちの爪とぎポスト、置き場所を見直してみようかな。」

いち教授「いいね。次回は、この研究全体を暮らしにどう活かすかをまとめよう。」

次回予告

第5回は、この研究の内容を家庭での猫との暮らしにどう活かすかをまとめます。

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