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ネコフリークス大学Neko Freaks University
講座042第1回 / 全5回

帰宅した猫のあいさつを、一つの仕草にしない

帰宅時の鳴き声、接近、こすりつけ、距離の取り方を一緒に見る第1回。猫のあいさつを一つの感情へ決めつけない視点を学びます。

いち教授
いち教授
講座042

導入会話

マロン学長「帰ったら鳴いてくれると、ぼくに会いたかったのかなって思うよ。」

いち教授「そう感じる場面はあるね。でも、鳴くことだけで答えを決めず、猫がどう近づくかも見てみよう。帰宅時のあいさつを動画で調べた研究があるんだ。」

この回でわかること

  • あいさつは複数の行動から成る
  • 鳴き声だけで理由を決めない
  • 猫が選ぶ距離を尊重する

あいさつは、一つの仕草ではない

帰宅時の猫は、鳴く、しっぽを立てる、近づく、体をこすりつける、少し離れるなど、いくつもの行動を見せます。今回の研究は、こうした場面を飼い主の印象ではなく動画で見ました。

猫と人のあいさつは、これまでも質問票で調べられてきました。ただ、質問票では「うちの猫はよく鳴く」「甘えてくる」といった飼い主の記憶と解釈が混ざります。この研究は、飼い主に帰宅の場面を撮影してもらい、研究者が映像から行動を一つずつ数える方法を選びました。

帰宅時のあいさつという場面を選んだのにも理由があります。短い別れのあとの再会は、猫が世話者へ向ける行動が集まって出やすい場面で、先行研究でも体をこすりつける行動などが記述されてきました。毎日くり返される場面なので、家庭ごとの撮影条件もそろえやすいのです。

どれか一つがあれば同じ気持ちだと決めるより、猫が自分から近づくか、距離を保つかを見ます。猫が近づきたい時と、まだ待ちたい時は、同じ帰宅場面でも変わります。

マロン学長「鳴くのも、しっぽを立てるのも、全部ひとまとめに『うれしい』だと思ってたよ。」

いち教授「まとめる前に、一つずつ分けて見るのがこの講座の出発点だよ。」

研究が見た場面と、見ていない場面

研究に参加したのはトルコ在住の飼い主で、2022年から2024年にかけて集まりました。条件は、成人で、その猫を6か月以上世話していること、猫が8か月齢以上であることです。多くの飼い主は仕事から帰った場面を撮影しており、猫は日中の大半をひとりで過ごしていたと考えられます。

一方で、留守の長さそのものや、帰宅時の空腹の程度、家族のほかの人がどう関わっているかは記録されていません。著者らはこれらを限界として挙げ、この研究を今後の土台となる予備的な研究と位置づけています。

日々の暮らしにあてはめる時も、この前提を持っておくと、結果を大きく読みすぎずにすみます。

また、飼い主が帰宅直後に猫を抱き上げたり、追いかけたりすると、猫の行動が飼い主の行動に引きずられます。研究では、そうした介入が強すぎる動画を分析から外し、残った動画でも飼い主の介入を一つの項目として記録しました。家庭で見る時も、まず手を出さずに見る時間を作ると、猫の側の行動が見えやすくなります。

「うれしい」の前に、行動を並べる

家庭でできるのは、研究と同じ姿勢で見ることです。帰宅した時、猫は鳴いたか。しっぽは上がっていたか。自分から近づいたか、少し離れて座ったか。触ったあと、そこにいたか、離れたか。

この並べ方は、猫を採点するためのものではありません。「今日はいつもと違う」と気づくための土台です。研究者が印象ではなく映像を選んだのと同じ理由で、家庭でも先に見えたことを置いておくと、あとで比べやすくなります。

今日からできること

  • 帰宅後すぐは追いかけず、猫が選ぶ距離を待つ
  • 鳴き声以外に見えた行動を一つ記録する
  • 「うれしい」「怒っている」と決める前に、見えた行動を並べる

まとめ会話

マロン学長「鳴いたかどうかだけじゃなくて、全体を見るんだね。」

いち教授「そうだよ。第2回では、その全体を研究でどう数えたかを見よう。」

次回予告

第2回は、31匹の帰宅直後100秒を、どんな項目で記録したかを整理します。

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本サイトの記事は、学術論文をAI技術を用いて要約・翻訳したものであり、獣医師による診断・治療に代わるものではありません。愛猫の健康状態に不安がある場合は、必ずかかりつけの獣医師にご相談ください。