毎日20:00更新
ネコフリークス大学Neko Freaks University
講座047第3回 / 全5回

屋外グループは、よく動き、よく食べていた

食べた量と食べた回数の違いを扱う第3回。量の差ははっきり出た一方、回数の差は確かとはいえなかった点を整理します。

はち助教授
はち助教授
講座047

導入会話

マロン学長「屋外グループは、動く量も食べる量も多かったんだよね。」

はち助教授「ええ。ただし、2つのグループを比べた結果よ。同じ猫が多く動いた日に多く食べた、という意味ではないの。」

マロン学長「量と回数?」

はち助教授「ええ。同じ『食べ方』でも、分けて見ると景色が変わるの。」

この回でわかること

  • 1日に食べた量は、よく動いていた屋外の猫の方が多かった
  • 食べる回数は室内が多い「傾向」だったが、確かな差とはいえない
  • 食事のリズムは、動きのリズムよりぼんやりしていた

食べた量は、屋外が約67g

1日の食事量は、屋外グループが平均約67g、室内グループが約58gでした。屋外の方が多く、偶然だけでは説明しにくい差です。

前回見たとおり、屋外グループは1日に約4.3km、室内グループは約2.3km動いていました。研究者は、屋外では必要なエネルギーも高いと考察しています。ただし、この研究は同じ猫が多く動いた日に多く食べるかや、個体ごとの運動量と食事量の関係を調べたものではありません。

マロン学長「屋外グループは、動く量も食べる量も多かった、というところまでなんだね。」

はち助教授「そう見える結果ね。ただし置き餌で好きなだけ食べられる条件での話よ。決められた量を与える暮らしとは前提が違うわ。」

回数の差は、はっきりしなかった

一方、食べる回数はどうだったか。記録では室内の猫の方が多い形になりましたが、これははっきりした差とはいえない水準でした。

研究者は、もしこの傾向が本当なら、室内では食事場所が近く、気をそらすものが少ないため、こまめに食べに行きやすいのではないかと述べています。ただしあくまで推測で、確かめられてはいません。

マロン学長「差があるように見えても、そう言い切れないことがあるんだね。」

はち助教授「大事なところよ。数字が違って見えても、その差が確かなものかどうかは別の話なの。この研究は、そこをきちんと分けて書いているわ。」

食事のリズムは、動きのリズムよりぼんやりしていた

もうひとつ、両方のグループに共通する結果がありました。動きのリズムの方が、食事のリズムよりはっきりしていたのです。

記録上、猫が動く時間帯は毎日わりと似ていましたが、食べる時間帯はそれよりばらついていました。

家庭でも思い当たることがあるかもしれません。遊びたがる時間はだいたい決まっているのに、ごはんを食べるタイミングは日によってずれる。この研究の記録は、それと矛盾しません。

今日からできること

  • 食べる量が気になるときは、研究の数字ではなく、その猫の普段の量と比べる
  • 食べる時間がずれることを、それだけで異常と考えない
  • 食欲や体重の変化が続くときは、暮らし方の話にせず獣医師へ相談する

まとめ会話

マロン学長「食べる量は差がはっきりして、回数は分からなかった。整理すると覚えやすいね。」

はち助教授「ええ。分かったことと、分からなかったことを一緒くたにしないこと。それが研究を読むときの基本よ。」

マロン学長「次は?」

はち助教授「次回は、猫の食事に人がどれくらい関わっていたかを見ましょう。ここが今回の研究でいちばん面白いところかもしれないわ。」

参考文献

  • Parker M, Serra J, Deputte BL, Ract-Madoux B, Faustin M, Challet E. Comparison of Locomotor and Feeding Rhythms between Indoor and Outdoor Cats Living in Captivity. Animals. 2022;12(18):2440. https://doi.org/10.3390/ani12182440

← 第2回講座トップ第4回 →
医療情報の取り扱い

本サイトの記事は、学術論文をAI技術を用いて要約・翻訳したものであり、獣医師による診断・治療に代わるものではありません。愛猫の健康状態に不安がある場合は、必ずかかりつけの獣医師にご相談ください。