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ネコフリークス大学Neko Freaks University
講座169第3回 / 全5回

マタタビ79%、キャットニップ68%をどう読む?

4種類の反応率と統計結果を整理し、行動反応を好み・幸福度・安全性の順位へ読み替えない方法を学びます。

はち助教授
はち助教授
講座169

導入会話

マロン学長「79%と68%なら、マタタビの方が効くって言っていい?」

はち助教授「割合だけで決めないわ。統計結果と、測った行動の意味を分けましょう。」

この回でわかること

  • 四種類へ陽性反応を示した割合
  • マタタビとキャットニップの差の読み方
  • 反応率と好み・福祉・安全性の違い

四種類の反応率

研究で陽性反応を示した割合は、マタタビ79%、キャットニップ68%、タタリアン・ハニーサックル53%、バレリアン根47%でした。100匹中94匹は少なくとも一種類へ反応しました。どれにも反応しなかった猫は6匹です。

全刺激を受けた95匹では、23匹が四種類すべてへ反応しました。一種類だけへ反応した猫は20匹で、そのうち13匹はマタタビだけでした。

マタタビとキャットニップは、ハニーサックルやバレリアン根より反応した猫の割合が高く、この差は統計的に有意でした。

同じマタタビでも、条件が違えば割合は変わる

著者らは、日本の別の研究でマタタビの乾燥した枝に31匹中28匹(90%)が反応したという報告と、自分たちの結果が食い違うことにも触れています。その研究は小さなケージの実験猫に枝を与え、3分以内に近づいてかもうとすれば陽性とし、陰性対照を置いていませんでした。何を「反応」とするか、どんな猫に、どんな材料を出すかで、割合は大きく変わります。79%や68%は、この研究の定義と材料のもとでの数字です。

79%と68%の差

マタタビとキャットニップで、陽性反応を示した猫の割合の差は統計的に有意ではありませんでした(p=0.08)。この研究のデータだけで「マタタビの方が反応する猫が多い」と確定する結果ではありません。

反応強度のスコアはマタタビの方が高い結果でした(p=0.02)。しかし、評価者は刺激を知っており、材料の部位・量・成分量も同じではありません。家庭の製品を含めて「マタタビはキャットニップより強い」とは一般化できません。

マロン学長「有意じゃないなら、差はゼロってこと?」

はち助教授「そうとも言えないの。この標本では差があると言い切れなかった、が正確よ。」

性別、年齢、性格との関係

雄と雌で、反応した植物の数や反応の強さに差は見つかりませんでした。若い猫ほど反応しやすいという証拠も得られていません。年齢の中央値で若い群と年上の群に分けると、反応した猫の割合に差はなく、反応した植物の数も同じ程度でした。

一つだけ差が出たのは、キャットニップへの反応の強さです。若い群では88%が強い反応だったのに対し、年上の群では65%で、軽い反応の割合が高くなりました(p=0.04)。他の三種類ではこの差は見られませんでした。標本を半分に分けた探索的な比較なので、家庭で年齢別の使い方を決める根拠にはしません。

怖がりな猫と人なつこい猫の間にも、反応の頻度や強さの差はありませんでした。性格から反応を予測することはできなさそうです。

反応率は何を表す?

この割合が表すのは、研究の条件で、研究が定義したこする・転がるなどの行動を示した猫の比率です。猫がその刺激を一番好きか、楽しかったか、生活の質が上がったかは直接測っていません。

有害事象や毒性の比較もしていないため、反応率の高さから安全性を判断することもできません。

マロン学長「大きい数字は目立つけど、質問と違う答えに使わないことが大切なんだね。」

はち助教授「そうよ。数字には、答えられる問いの範囲があるの。」

今日からできること

  • 割合の分母と「陽性」の定義を確認する
  • 反応率を商品のランキングへ変えない
  • 強い行動を猫の幸福度や安全性と決めない

まとめ会話

マロン学長「79%は『この研究条件で反応した猫の割合』までなんだね。」

はち助教授「次は検索意図の中心、キャットニップ非反応31匹の重なりを見るわよ。」

次回予告

31匹のうち、別の植物へ反応した猫は何匹だったのでしょう。

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