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ネコフリークス大学Neko Freaks University
講座157第4回 / 全5回

食べ物に興味が薄い・怖がりでも学べる?

食物関心とケージ外へ出られるかを、固定した学習能力のラベルにせず結果を読みます。

いち教授
いち教授
講座157

導入会話

マロン学長「おやつを食べない猫や怖がりな猫は、学ぶのが苦手なの?」
いち教授「マロン、この研究では最初の一回の様子で『無理』とは決められなかったよ。」

この回でわかること

  • 食べ物への初期の関心は二行動とだけ関連した
  • 低関心の猫も後で合図行動を示した
  • ケージを出られるかはその時の状態を含む

最初の1分で何を測った?

研究では最初に鶏肉のベビーフードとツナを少量示し、1分間の関心を0〜3点で採点しました。2・3点の高関心群が41匹、0・1点の低/無関心群が59匹です。その後の練習では、最初に選んだ食べ物を基本の報酬にし、関心がなければ別のものも試しました。少数の猫は撫でられることを好み、それを報酬にしました。家庭でこれらの食品を使うべきだと示した研究ではありません。

最初の食物関心と訓練前後の改善幅は、鼻タッチとハイタッチで関連しました。一方、回転と座るでは有意な関連はありません。低関心群59匹のうち43匹(72.9%)も、終了時に鼻タッチの最高点を示しました。一度食べ物を選ばなかったことを、『学べない猫』という固定ラベルにしないことが大切です。

訓練中に食べ物への関心が変わった猫もいます。新しい場所に慣れたのか、別の食べ物が好みだったのかは分かりません。最初の試験は、その時点の状況を含む観察です。

最初にケージを出なかった猫は?

猫が進んでケージを出られるかを、研究では便宜的に「大胆」「臆病」と呼びました。最初にケージ内で評価した25匹と、外で評価した75匹を比べても、四行動の改善幅に有意な違いはありませんでした。この結果は「怖がりでも必ず同じように学ぶ」の証明ではありませんが、初期の分類で練習の可能性を閉ざす根拠にはなりません。

終了時にケージ外で評価できた猫の方が、改善幅は大きい関連でした。ただしその時点の落ち着き、環境への慣れ、学習などは重なります。「外へ出したから学んだ」とは分かりません。開始時と終了時で内25匹・外75匹という数は同じでも、猫の顔ぶれは入れ替わっていました。最初に内だった猫の44%は、終了時に外で評価できています。

終了時にケージの外で評価できた猫では、四行動すべてで改善幅が大きい関連がありました。ただし、終了時の状態と成績を同時に見ているため、外に出られるようになったことが学習を起こしたのか、学習が進んだから外に出られたのか、あるいは環境に慣れたことが両方に関わったのかは決められません。最初にケージの中で評価された猫の44%は、終了時には外で評価できるようになっていました。著者らは人との交流や福祉への好影響を議論していますが、ストレスの指標は測っていません。

年齢も一言で決めない

対象は生後6か月〜12歳で、研究内の年齢群と性別では改善幅の有意差がありませんでした。「年を取った猫は新しいことを覚えない」という決めつけを支える結果ではありません。ただし、各年齢で全猫が同じ速度・同じ内容を学ぶという保証でもありません。人側の都合で同じ課題を続けるより、猫が参加する余地を見ることが先です。

今日からできること

  • 一度の拒否や低関心から能力を決めず、猫が落ち着いているか、何を好むかを観察する。
  • 怖がってケージや隠れ場所から出たくない猫を、練習のために無理に動かさない。

まとめ会話

マロン学長「最初の食欲や怖がり方で『この子は学べない』とは言えないんだね。」
いち教授「そう。最後に、クリック音だけの効果と家庭での応用を分けよう。」

次回予告

この研究で測らなかったストレス、譲渡、家庭での困り行動を整理します。

参考文献

Kogan L, et al. (2017). Animals, 7(10), 73. https://doi.org/10.3390/ani7100073

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