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におい掲載 2026.10.06

論文要約:猫はどの植物に反応する?——100匹で比べた4種類の香り

Bol et al. (2017). BMC Veterinary Research, 13, 70

読了 約6分入門2017年発表原文 DOI →

この論文を一言で

保護施設や家庭などの猫100匹へ、キャットニップ、マタタビ、タタリアン・ハニーサックル、バレリアン根を複数回提示し、研究で定めた行動反応が出る割合と重なりを調べた研究です。

キャットニップに反応しない猫でも別の植物へ反応することはありましたが、どの猫にも効く植物や、安全な製品の順位を示した研究ではありません。

論文情報

  • 著者:Sebastiaan Bol、Jana Caspers、Lauren Buckingham、Gail Denise Anderson-Shelton、Carrie Ridgway、C. A. Tony Buffington、Stefan Schulz、Evelien M. Bunnik
  • 掲載誌:BMC Veterinary Research
  • 公開:2017年3月16日
  • 巻・論文番号:13, 70
  • DOI:10.1186/s12917-017-0987-6
  • 種別:行動比較と植物材料の化学分析
  • ライセンス:Creative Commons Attribution 4.0 International(CC BY 4.0)

対象は100匹、主に保護施設で暮らす猫

対象は保護施設や家庭などで暮らす生後6か月以上の猫100匹です。サンクチュアリ62匹、譲渡保証型シェルター20匹、個人宅12匹、動物病院6匹で、主に米国カリフォルニア州リバーサイド地域で調べました。上部気道症状がある猫や隔離中の猫は除外しています。

研究中に譲渡された猫などがいたため、四種類すべてを受けた猫は95匹です。分析によって分母が違う点に注意が必要です。

四種類を同じ量で比べたわけではない

主に薄い多孔質の布へ、キャットニップの乾燥葉・花5g、マタタビの虫こぶ果実粉末0.5〜1.0g、ハニーサックルの木部・おがくず15g、バレリアン根15gを別々に入れました。植物材料なしの陰性対照も使いました。

猫には各刺激を最低2回、少なくとも10分提示し、多くは異なる3日間に観察しました。猫は強制されず、自分から離れることができました。

量は各材料の成分へ接触できるよう選んだもので、活性成分を同じ量へそろえた比較ではありません。反応率から植物の「強さ」を順位づけする設計ではありません。

研究が「反応した」と数えた行動

嗅ぐ・なめることに加えて、あごや頬をこする、転がるといった行動が10秒を超えた時を強い反応としました。嗅ぐ・なめる行動が15秒を超えた時などは軽い反応に含めました。最低2回提示しても陽性反応がなければ非反応としました。

98匹は同じ研究者が現場で、2匹は動画で採点しました。採点者はどの刺激かを知っていたため、盲検評価ではありません。陰性対照へ陽性反応を示した猫はいませんでした。

ここでの「反応」は研究用に定義した行動であり、猫の好み、快楽、安全性、生活の質を直接測ったものではありません。

反応率はマタタビ79%、キャットニップ68%

研究で陽性反応を示した割合は、マタタビ79%、キャットニップ68%、タタリアン・ハニーサックル53%、バレリアン根47%でした。100匹中94匹は少なくとも一種類へ反応しました。

全四刺激を受けた95匹では、23匹が四種類すべてへ反応し、20匹は一種類だけへ反応しました。その20匹のうち13匹はマタタビだけでした。

マタタビとキャットニップの反応割合の差は統計的に有意ではありませんでした(p=0.08)。マタタビの反応強度スコアはキャットニップより高い結果でした(p=0.02)が、非盲検で、材料も量も同等ではありません。「マタタビの方が効く」と一般化できません。

キャットニップ非反応31匹のうち22匹はマタタビへ反応

キャットニップに反応しなかった31匹では、22匹(71%)がマタタビ、10匹(32%)がハニーサックル、6匹(19%)がバレリアン根へ反応しました。

これは「キャットニップに反応しない=嗅覚刺激に反応しない」ではないことを示します。一方、マタタビにも反応しなかった猫が9匹います。代替候補はあっても、必ず反応する植物は示されていません。

「葉は反応しない」とは言えない

9匹でマタタビの虫こぶ果実と正常果実を比べると、虫こぶ果実には8匹が陽性、正常果実には陽性なしでした。8匹へ正常果実粉末、生葉、乾燥葉、木部を提示した追加試験でも、葉には陽性反応がなく、木部へ繰り返し反応したのは1匹でした。

ただし、これはこの研究で入手した特定材料の結果です。2023年の別研究では、成分量を調べた乾燥葉抽出物への反応が報告されています。採取時期、部位、乾燥、成分組成、抽出方法が違うため、二つを単純な矛盾としたり、すべての葉は反応を起こさないと断定したりできません。

この研究で分からないこと

  • どの植物や市販品が最も安全か
  • 反応が強いほど猫が楽しい、幸福である、ストレスが減るか
  • 家庭での一回量、頻度、使用時間、開始年齢
  • 食べた場合や包装を誤食した場合の安全性
  • 持病、服薬、妊娠、高齢などで同じか
  • 商品や産地、保存状態が違っても同じ反応率になるか

暮らしへ持ち帰るなら

キャットニップへ反応しないことだけで異常とは言えません。反応を出そうと量を増やしたり、顔へ近づけたりせず、猫が自分から確認し、離れられるようにします。

別の植物を試す場合も「必ず反応する」「天然だから安全」とは考えず、製品表示を確認し、追加せずに猫の行動を観察します。持病や服薬がある、誤食した、様子がいつもと違う場合は、製品情報を手元に獣医師へ相談してください。

透明性情報

研究は通常の環境エンリッチメント中の受動的観察であり、正式な倫理委員会審査は不要と判断されたと報告されています。施設と個人飼い主から書面同意を得ました。資金提供はなく、著者らは潜在的な競合する利益なしと申告しました。

原著

Bol S, Caspers J, Buckingham L, Anderson-Shelton GD, Ridgway C, Buffington CAT, Schulz S, Bunnik EM. Responsiveness of cats (Felidae) to silver vine (Actinidia polygama), Tatarian honeysuckle (Lonicera tatarica), valerian (Valeriana officinalis) and catnip (Nepeta cataria). BMC Veterinary Research. 2017;13:70. https://doi.org/10.1186/s12917-017-0987-6

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本サイトの記事は、学術論文をAI技術を用いて要約・翻訳したものであり、獣医師による診断・治療に代わるものではありません。愛猫の健康状態に不安がある場合は、必ずかかりつけの獣医師にご相談ください。