猫がおもちゃを持ってくる理由は?遊びの誘いと終えどきの見方
猫がおもちゃを足元へ持ってくる時も、必ず投げてほしいとは限りません。取ってくる猫の飼い主調査を手がかりに、猫が始める遊び、安全なおもちゃ、離れた時の終えどきを解説します。


目次
結論:持ってきた物だけで決めず、猫が次に何をするかを見ます
猫がおもちゃを足元に置く、くわえて近づく、投げた方を見る。そんな時は、「もう一回投げてほしいのかな」と思います。
遊びへの誘いになっていることはあります。ただし、物を持ってきたことだけで、必ず投げてほしい、長く遊びたいと決めることはできません。足元に置いて待つ、こちらを見る、投げた後にもう一度持ってくるなら、短く応じる入口になるかもしれません。持ってきてもすぐ離れる、別の場所へ行くなら、その回はそこで終わりたいのかもしれません。
持ってくる遊びは、猫が始める時だけでなく、猫が終える時も見ます。人が何回投げるかを決め続けるより、猫が近づく・離れる選択を残します。
研究からわかること:取ってくる遊びを始める猫も、終える猫もいました
Formanら(2023)は、猫が物を持ってくる行動を報告した飼い主924人、猫1,154匹を対象に、オンライン質問票で遊び方を調べました。対象は「取ってくる猫」に限られており、全ての猫がどのくらい持ってくるかを調べた研究ではありません。
飼い主の回答では、1,089匹(94.4%)は明示的なしつけなしで取ってくる行動が始まったと報告されました。遊びを始めるのは猫が47.9%、終えるのは猫が58.5%と飼い主が答え、飼い主だけが始めたり終えたりするより多い結果でした。
この結果は、持ってくる遊びを「人が教えた芸」だけでなく、猫から始まるやりとりとして見る手がかりになります。ただし、飼い主の自己申告で、SNSなどを通じて取ってくる猫を募集した調査です。足元へ置く、こちらを見る、離れる、毛づくろいを始めるといった個別の合図や、一度投げた時の反応は観察していません。持ってくる理由、全猫での割合、猫が楽しんでいるかを確定するものではありません。
持ってきた時に、まず見たいこと
足元に置いて、待つ・こちらを見る
おもちゃを近くに置き、こちらを見る、少し離れて待つ、投げた後にまた持ってくる。この流れがあるなら、遊びに応じる余地があるかもしれません。
最初から何度も投げず、一度だけ安全な場所へ短く転がすか投げ、猫が追うかを見ます。戻ってくる、また待つなら、続ける余地があるかを家庭で観察できます。これは元研究で効果を比べた手順ではなく、その時の猫の反応を決めつけないための見方です。
持ってきても、すぐ離れる・別の物へ行く
物を持ってきたように見えても、そのまま別の場所へ行く、近くで寝る、毛づくろいを始めるなら、遊びを続ける合図とは限りません。
人の前へ運ぶこと自体を、においを確認する、移動させる、偶然近くへ来た行動と区別できない場面もあります。猫が戻ってこない時は、投げ続けずに一度終えます。離れたことが必ず終わりの合図だと決めるのではなく、その回は人から続ける理由を作らないためです。
特定の物だけを持ってくる
調査では、猫用のおもちゃのほか、丸い物や日用品など、多様な物が好まれていました。特定の物だけを持ってくる猫もいるため、何を選ぶかに個体差があります。
ただし、好んで運ぶことと、安全に投げて遊べることは別です。小さすぎる物、壊れやすい物、飲み込める物、ひも状の物は遊びに使いません。
応じるなら、安全で短い遊びにします
猫用で、くわえても壊れにくい物を選ぶ
投げる遊びには、猫の口に入る小さな部品がなく、簡単に壊れず、猫の大きさに合うおもちゃを使います。輪ゴム、ひも、ヘアゴム、電池、画びょう、ビニール、ストロー、壊れた部品などは、くわえたり飲み込んだりする危険があるため使いません。
いつも持ってくる物が危険そうなら、取り上げてすぐ別の物を投げるのではなく、安全なおもちゃを近くで使えるようにし、猫が何を選ぶかを見ます。
一度投げたら、猫の次の選択を待つ
広すぎない安全な場所で、一度だけ短く動かします。猫が追う、くわえる、戻る、待つなら、もう一度応じることができます。追わない、途中でやめる、別の場所へ行くなら、その回を続けません。
回数の目標や、必ず持って帰らせることを作りません。人が投げた物を持ち帰らない遊び方も、猫にとっては普通にあります。
終わりを、猫が選べるようにする
遊びの途中で猫が離れる、座る、毛づくろいをする、別の行動を始める時は、おもちゃを追いかけさせようとせず一度しまいます。これらが研究で確かめられた終わりの合図という意味ではありません。猫が後からまた持ってくるなら、その時に改めて考えます。
持ってくる遊びの終えどきは、遊び全体の疲れ・飽き・体調の見方と重なる部分があります。このページでは、猫が持ってくる遊びから離れた時に追いかけないことを中心にします。
「持ってくる=遊び好き」だけではありません
物を持ってくる猫は、遊びへ関わりやすいことがありますが、持ってこない猫が遊びを嫌いとは限りません。追う、待つ、隠れて見る、転がす、ひとりで動かすなど、猫によって遊び方は違います。
また、持ってくる猫でも、毎回同じ物・同じ場所・同じ人と遊びたいとは限りません。猫が始める時に短く応じ、離れたら終わる流れを作ると、持ってくることを「必ず遊ばなければならない合図」にしにくくなります。
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急な変化は、遊び方だけで説明しません
前は持ってきたのに急にしなくなった、くわえ方が変わった、遊びの途中で痛そうにする、走らない、ジャンプしない、食欲や元気も落ちている。こうした時は、遊びへの興味だけで決めません。
いつから、何を持ってきたか、どの動きを避けるかを記録し、必要なら病院へ相談してください。このページは、痛みや体調の原因を診断する記事ではありません。
よくあるご質問
Q. 猫がおもちゃを持ってきたら、必ず投げるべきですか?
必ずではありません。足元に置いて待つ、こちらを見る、投げた後にまた持ってくるなら短く応じることはできます。すぐ離れる時は、遊びを続ける合図とは限りません。
Q. 猫がおもちゃを持ってくるのは、しつけができているからですか?
しつけによる場合もありますが、取ってくる猫の飼い主調査では、多くが明示的なしつけなしで始まったと報告されています。持ってくる猫だけを対象にした調査なので、全ての猫に当てはまるとは限りません。
Q. ヘアゴムやひもを持ってくるので、投げて遊んでよいですか?
遊びに使いません。ヘアゴム、ひも、輪ゴム、ビニール、小さく壊れやすい物は、誤食やけがの危険があります。猫用の安全なおもちゃを選びます。
Q. 持ってきたのに、投げても取りに行かないのはなぜですか?
物を運ぶことが、投げる遊びへの誘いとは限りません。その時は追う気分ではない、別の動きが合わない、そこで終わりたいなど、いくつかの可能性があります。もう一度投げ続けず、猫が次に何をするかを見ます。
Q. 急に持ってこなくなりました。
遊び方だけでなく、元気、食欲、歩き方、ジャンプ、くわえ方にも変化がないかを確認します。急な変化が続く時は、病院へ相談してください。
マロン学長より
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管理人のコメント
マロンがおもちゃを足元に置くと、つい何度も投げたくなります。でも、一度投げた後にそのまま窓辺へ行く日もあります。持ってきたことだけを「もっと遊びたい」と決めず、戻ってくるかを待つ方が、遊びを長引かせずに済むようになりました。