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多頭飼い

猫同士が毛づくろいするのはなぜ?仲よしの証拠と決めない見方

猫同士が舐め合う毛づくろいは、親和的な行動の一つです。ただし相性を一つの行動で決めず、始まる前後の距離や片方の反応を合わせて見ます。

マロン学長
マロン学長
読者ナビゲーター
読了 約6分
目次
  1. 01結論:毛づくろいは親和的な手がかりですが、関係の成績表ではありません
  2. 02研究からわかっていること:毛づくろいは親和的行動として扱われる
  3. 03見るのは、毛づくろいの前・最中・あとです
  4. 04毛づくろいを目標にしない方がよい理由
  5. 05毛づくろい以外の場面もあわせて見ましょう
  6. 06よくあるご質問
  7. 07管理人のコメント

結論:毛づくろいは親和的な手がかりですが、関係の成績表ではありません

猫同士が頭や首のまわりを舐め合っていると、仲がよさそうに見えます。実際に、毛づくろいし合う行動は、猫同士の親和的なやりとりの一つとして扱われます。

ただし、毛づくろいを一度見ただけで「この二匹は絶対に仲よし」「もう相性の心配はいらない」とは決められません。猫同士の関係は、休む距離、遊び、見つめ合い、食事やトイレを自由に使えるかなど、日々の行動の組み合わせで見ます。

毛づくろいを見かけたら、止めるより先に、どちらも自分で近づき、離れられ、終わったあとも普段どおりに過ごしているかを見ます。


研究からわかっていること:毛づくろいは親和的行動として扱われる

Khoddamiら(2024)は、米国とカナダの2匹飼い家庭6,529世帯を対象に、猫同士のやりとりを調べた横断調査を行いました。調査では、毛づくろいし合う、一緒に寝る、遊ぶといった行動を親和的なやりとりとして、凝視、攻撃、ケンカ、資源を守る行動とは分けて扱っています。

研究では、きょうだい関係にある猫ペアで、毛づくろいし合う行動がより多く報告される傾向がありました。一方で、飼い主は毛づくろいを専門家より肯定的に評価しやすい可能性も示されています。これは血縁があれば必ず舐め合う、毛づくろいがあれば関係に問題がないことを示すものではありません。飼い主の回答を集めた横断調査なので、原因と結果までは決められません。

家庭では、毛づくろいを「関係が落ち着いている可能性を示す一つの場面」として、前後の様子と一緒に見ます。


見るのは、毛づくろいの前・最中・あとです

2匹の猫が自分から近づき、穏やかに毛づくろいし、終わったあとにそれぞれ落ち着いている様子を描いた室内場面の図解

ここで見る反応は、毛づくろいの意味を診断する方法ではありません。猫たちがその場面を自分で続けるか、離れるかを家庭で観察するための基準です。

自分から近づいて始まっているか

片方が自分から近づき、もう片方も体をゆるめているなら、親和的なやりとりとして見やすい場面です。寝ている猫へ一方的に近づく、逃げようとしている猫を追うように始まる場合は、毛づくろいだけでよい関係と決めません。

受ける猫が離れられるか

舐められている猫が体を固くする、耳を横へ向ける、離れようとする、しっぽを強く動かす。こうした様子があるなら、受ける側が続けたいかを見ます。

近くにいることと、触られていたいことは同じではありません。片方が離れたら、人が元に戻そうとせず、その場面は終わりにします。

終わったあとに避けたり、追いかけたりしていないか

毛づくろいが終わってそのまま近くで休む、別々に落ち着くなら、一つの親和的なやりとりとして見られます。一方で、終わった直後に片方が逃げる、追いかけが始まる、通り道をふさぐなら、ほかの時間帯も含めて関係を見直します。


毛づくろいを目標にしない方がよい理由

同じ部屋で別々に休む猫、分けて置かれた資源、離れて見守る飼い主を描いた多頭飼いの室内場面の図解

猫同士が舐め合わなくても、同じ部屋で別々に休み、食事やトイレを自由に使い、近づいても避けなくて済むなら、その距離感が合っていることがあります。

反対に、毛づくろいする姿があっても、他の場面で片方がいつも場所を譲る、凝視される、資源を使いにくそうにしているなら、関係全体を見る必要があります。

仲よくさせようとして、猫を近づけたり、抱いて並べたりする必要はありません。毛づくろいは、猫が自分で選んで起きる行動として見守ります。


毛づくろい以外の場面もあわせて見ましょう

この記事では、毛づくろいという親和的に見えやすい一場面の前後を見ます。猫同士の関係全体が気になる場合は、猫同士の仲が悪い?多頭飼いでまず見直すことを確認してください。

見つめ合ったあとの緊張が気になる場合は、猫同士が見つめ合うのはケンカの前兆?視線のあとに見ること、一緒に寝ないことが気になる場合は、猫同士が一緒に寝ないのは仲が悪い?距離がある関係の見方で、それぞれの場面に絞って解説しています。

食事やトイレの資源配置も、毛づくろいの有無だけでは決めません。かわいい行動を見つけた時ほど、一つの場面だけで関係を決めず、日常の選べる距離を確認する方が、猫たちの負担を見逃しにくくなります。


よくあるご質問

Q. 猫同士が舐め合うのは、仲よしの証拠ですか?

親和的な行動の一つです。ただし一度の毛づくろいだけで関係すべては決められません。始まる前後の距離、受ける猫が離れられるか、日常の資源を自由に使えるかも見ます。

Q. 片方だけがいつも毛づくろいしています。問題ですか?

役割に偏りがあっても、それだけで問題とは言えません。受ける猫が体をゆるめ、自分から近づき、離れたい時に離れられるかを見ます。嫌がるサインが続くなら止めます。

Q. 毛づくろいの途中でケンカになることはありますか?

近くで触れ合う場面でも、追いかけ、打撃、唸りなどが続くなら、毛づくろいだけを仲よしの証拠にはしません。耳、体の硬さ、しっぽ、離れようとする動きが出たら、人が近づけ直さずに距離を取れるようにします。繰り返す場合は、関係全体を扱う猫同士の仲が悪い?多頭飼いでまず見直すことも確認します。

Q. 舐め合わない猫同士は仲が悪いですか?

舐め合わないだけでは決められません。別々に休める、避けずにすれ違える、食事やトイレを使えるなら、距離のある関係が合っていることもあります。


マロン学長より

記事の中で紹介した研究の背景や実験の中身について、もっと深く知りたい子は関連講座もチェックしてみてね🐾 元になった論文を読みたい子は、論文要約も一緒にどうぞ。

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管理人のコメント

実家のいち・はち・ジジが毛づくろいし合っているのは、ほとんど見たことがありません。でも仲が悪いわけでもなく、それぞれのペースで同じ空間にいます。幼少期から一緒とか、親子関係とか、それなりの条件がそろった猫同士でないと、なかなかそういう場面にはならないのかなと感じています。

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